○飯豊町障がいのある人もない人も共に安心して暮らせるまちづくり条例

平成29年12月13日

条例第17号

(目的)

第1条 この条例は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「法」という。)に基づき、基本理念並びに町及び町民並びに事業所の役割を明らかにし、障がいを理由とする差別の解消を推進することにより、全ての町民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、住み慣れた地域の中で支え合いながら安心して生き生きと暮らしていくことのできる社会(以下「共生社会」という。)の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 障がいのある人 身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む。)及びその他の心身機能の障がい(以下「障がい」と総称する。)のある人であって、障がい及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にある人をいう。

(2) 社会的障壁 障がいのある人にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。

(3) 障がいを理由とする差別 正当な理由なく、障がいを理由として、障がいのない人と不当な差別的取扱いをすることにより、障がいのある人の権利利益を侵害することをいう。

(4) 合理的な配慮 障がいのある人の性別、年齢及び障がいの状態に応じた、社会的障壁を取り除くための必要かつ適切な変更及び調整をいう。ただし、社会通念上その実施に伴う負担が過重になるものを除く。

(5) 町民 町内に居住し、又は通勤し、若しくは通学する者をいう。

(6) 事業者 町内において事業を行う者をいう。

(基本理念)

第3条 障がいを理由とする差別の解消の推進は、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。

(1) 全ての町民は、障がいの有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであること。

(2) 全ての障がいのある人は、社会を構成する一員として、社会参加の機会が確保されること。

(3) 全ての障がいのある人は、どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと。

(4) 全ての障がいのある人は、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること。

(町の役割)

第4条 町は、第1条の目的及び前条の基本理念に基づいた施策を総合的に実施するものとする。

2 町は、前項に掲げる施策を実施するために必要な財政上の措置を講じるよう努めるものとする。

3 町は、町民及び事業者と連携し、協力して障がいを理由とする差別の解消の推進に取り組まなければならない。

(町民の役割)

第5条 町民は、第3条の基本理念に基づき、障がい及び障がいのある人に対する理解を深めるとともに、町が実施する障がいを理由とする差別の解消の推進及び共生社会の実現に向けた施策に協力するよう努めるものとする。

(障がいを理由とする差別の禁止)

第6条 町及び事業者は、その事務又は事業を行うに当たり、障がいのある人に対し差別をしてはならない。

2 町及び事業者は、障がいのある人から社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障がいのある人の権利利益を侵害することのないよう合理的配慮をしなければならない。

(共生社会の実現に向けた基本的施策)

第7条 町は、第4条の役割を果たすため、次に掲げる基本的施策を講ずるものとする。

(1) 障がい及び障がいのある人に対する町民及び事業者の関心と理解を深めるための啓発、知識の普及及びその他必要な施策

(2) 障がいのある人の言語その他意思疎通及び情報の取得又は利用のための手段についての支援

(3) 障がいのある人が地域社会において他の人々と共生し、健康で安心して生活できるための支援

(4) 障がいのある人がその能力に適合する職業に従事することができるよう関係機関と連携した多様な就労機会の確保

(5) 障がいのある人が文化芸術活動、スポーツ、レクリエーションその他の社会参加活動を円滑に行うことができるための支援

(6) 障がいのある人から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、当該障がいのある人の権利利益を侵害することとならないよう、障がいのある人に対し行う合理的な配慮の提供

(計画の策定)

第8条 町長は、前条の基本的施策を計画的に実施するために、基本計画(以下「計画」という。)を定めるものとする。

2 町長は、計画を定め、又は変更しようとするときは、第10条に規定する飯豊町障がい者差別解消支援地域協議会の意見を聴くものとする。

(障がいを理由とする差別に関する相談)

第9条 町は、障がいのある人及び家族その他の関係者から障がいを理由とする差別に関する相談があったときは、次に掲げる業務を行うものとする。

(1) 相談を受けた事案に係る事実確認及び調査業務

(2) 相談者に対して必要な助言及び情報提供を行う業務

(3) 相談に係る関係者との調整その他の必要な対応を行う業務

(4) 関係行政機関への通知その他連絡調整を行う業務

(協議会)

第10条 町は、障がいを理由とする差別の解消を図るための施策を効果的かつ円滑に実施することを目的として、法第17条に基づき飯豊町障がい者差別解消支援地域協議会(以下「協議会」という。)を置く。

2 協議会は、次に掲げる事務を行うものとする。

(1) 第8条に規定する計画の策定又は変更に関する協議

(2) 相談及び当該相談に係る事例を踏まえた障がいを理由とする差別を解消するための取り組みに関する情報交換

(3) 障がいを理由とする差別を解消するための周知、啓発活動等

(4) その他障がいを理由とする差別の解消の推進に関すること

(その他)

第11条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

(令和6年3月8日条例第8号)

この条例は、令和6年4月1日から施行する。

飯豊町障がいのある人もない人も共に安心して暮らせるまちづくり条例

平成29年12月13日 条例第17号

(令和6年4月1日施行)